理学療法士は転職すると年収が上がる?
「今の職場より、転職したほうが給料って上がるのかな?」
理学療法士として何年か働いていると、一度は考えたことがある人もいるのではないでしょうか。
同じPTでも、病院、クリニック、介護施設、訪問リハなど働く場所はいろいろあります。
「せっかく転職するなら、年収を上げたい」
そう思うのは自然なことです。
でも、転職すれば必ず年収が上がるのでしょうか?
今回は、理学療法士の転職と年収について、マネリハ先生と一緒に考えてみます。
理学療法士は転職すると年収が上がる?
相談者
「今の職場で7年くらい働いています。
大きな不満はないんですけど、給料があまり上がらなくて……。
転職したら、年収って上がるんでしょうか?」
マネリハ先生
「なるほど。
では、もし転職したら年収が50万円上がるとしたら、すぐ転職したいですか?」
相談者
「それなら転職したいですね。」
マネリハ先生
「では、年収が50万円上がる代わりに、残業が月20時間増えたらどうでしょう?」
相談者
「……それは悩みます。」
マネリハ先生
「そうですよね。
もしかすると、相談者さんが求めているのは『年収アップ』だけではないのかもしれません。」
理学療法士の平均年収は443.6万円
厚生労働省の「職業情報提供サイト job tag」によると、理学療法士の全国平均年収は443.6万円です。
平均年齢は36.2歳、労働時間は月157時間となっています。
また、ハローワーク求人統計では、理学療法士の求人賃金は令和8年6月時点で月28.0万円、令和7年度の有効求人倍率は4.67倍となっています。
ただし、ここで注意したいことがあります。
平均年収443.6万円=転職すれば443.6万円もらえる
という意味ではありません。
現在の職場での年収、経験年数、地域、勤務先、役職、手当などによって条件は変わります。
そのため、
「PTの平均年収が443万円だから、自分もそれくらいもらえるはず」
と考えるのは少し危険です。
転職で年収が上がる人もいる
では、転職して年収が上がることはないのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
例えば、
- 今の職場の基本給が低い
- 昇給額が少ない
- 賞与が少ない
- 手当が少ない
- 経験や役職が給与に反映されにくい
といった場合は、転職によって条件が変わる可能性があります。
特に、今の職場で長く働いても給与がほとんど変わらないのであれば、
「他の職場ではどんな条件なのか?」
を確認してみる価値はあります。
でも、転職=年収アップではない
ここが今回、一番伝えたいところです。
転職するとき、
「今より年収が高いか」
だけを見てしまうと、思わぬ落とし穴があります。
例えば、
年収450万円 → 500万円
になったとしても、
- 残業が増えた
- 休日が減った
- 通勤時間が長くなった
- 人間関係が合わなかった
- 業務量が増えた
- 勉強会や研修が多い
- 役職がついて責任が増えた
ということも考えられます。
年収は50万円上がったけれど、
「前の職場のほうが良かった……」
となってしまうかもしれません。
転職するときは「年収の内訳」を見る
求人を見るときは、年収だけでなく、その中身も確認したいところです。
例えば、
基本給
資格手当
住宅手当
その他の手当
賞与
固定残業代
など。
同じ「年収500万円」でも、内訳によって意味が変わります。
特に賞与については、
「年間○ヶ月分」
と書かれていても、何を基準に計算するのか確認しておきたいところです。
基本給が低く、手当や賞与によって年収が高く見えている場合もあります。
「月給」だけで比較するのも注意
例えば、
A病院
月給30万円
B病院
月給27万円
と書いてあったら、A病院のほうが良さそうに見えます。
でも、
A病院
賞与2ヶ月
B病院
賞与4ヶ月
だったら、年間でもらえる金額は変わってきます。
さらに、
- 住宅手当
- 扶養手当
- 資格手当
- 通勤手当
- 残業代
などもあります。
そのため、転職先を比較するときは、
「月給」ではなく「年間でいくらになるのか」
まで確認することが大切です。
僕自身は転職していない
ここで、僕自身の話を少し。
僕は23歳で理学療法士になってから、30歳まで同じ職場で働いています。
つまり、転職によって年収が上がった経験はありません。
1年目の年収は約280万円。
30歳になった現在は約450万円です。
7年間働く中で収入は増えましたが、毎年大きく昇給したわけではありません。
基本的な昇給は数千円程度で、手当や賞与、制度による支給、ベースアップなども収入の変化に影響しました。
それでも、僕は転職しませんでした。
なぜ転職しなかったのか?
理由の一つは、今の職場に「働きやすさ」を感じていたからです。
僕の場合、
- 残業がほとんどない
- ノルマがない
- 勉強会がない
- 人間関係で大きなストレスがない
といったところは、自分にとって大きなメリットでした。
もちろん、給料に不満がなかったわけではありません。
友人などと比べて、
「もう少し給料が高かったらな」
と思うこともあります。
でも、
年収だけを理由に転職するのは違うかもしれない
と考えていました。
これはあくまで僕の場合です。
同じような状況でも、転職したほうがいい人もいると思います。
転職する前に「求人を見る」だけでもいい
「転職するか、今の職場に残るか」
いきなり決める必要はありません。
まず求人を見てみる。
これだけでも、自分の市場価値や他の職場の条件を知るきっかけになります。
例えば、
「経験7年のPTなら、このくらいの求人があるんだ」
「訪問リハだとこういう給与体系なんだ」
「今の職場って、実は休みは悪くないんだな」
など、比較することで初めて分かることがあります。
転職サイトや求人情報を見ることは、
「今すぐ辞めるため」ではなく、「選択肢を知るため」
と考えてもいいでしょう。
転職を考えたら、まずこの5つを比較しよう
転職先を見るときは、最低限この5つを確認してみましょう。
① 年収
現在の年収と比べてどうなのか。
ただし、額面だけでなく賞与や手当も確認します。
② 基本給
昇給や賞与に影響することもあるので確認しておきたいポイントです。
③ 休日・勤務時間
年間休日、勤務時間、残業の有無など。
④ 手当・福利厚生
住宅手当、資格手当、退職金など。
⑤ 仕事内容
病院なのか、施設なのか、訪問なのか。
同じPTでも仕事内容は大きく変わります。
「年収アップ」と「働きやすさ」は別々に考える
転職先を探すとき、
年収を上げたい
と思うのは当然です。
でも、
年収を上げることと、働きやすくすることは別の目標
かもしれません。
例えば、
「年収450万円→500万円にしたい」
のか、
「残業を減らして自由な時間を増やしたい」
のか、
「将来的に管理職を目指したい」
のか。
目的によって選ぶ職場は変わります。
マネリハ先生なら、こう聞く
マネリハ先生
「転職で年収が上がるかどうか。
それは求人を比較してみないと分かりません。」
「でも、その前に一つ考えてみませんか?」
「あなたは本当に、
**『年収を上げたい』のでしょうか?」
それとも、
**『今より納得できる働き方をしたい』のでしょうか?」
年収を上げることが目的なら、給与条件を重視する。
残業を減らしたいなら、勤務時間を重視する。
専門性を高めたいなら、仕事内容を重視する。
家庭との時間を増やしたいなら、休日や勤務形態を重視する。
「転職する」という選択肢の中にも、いろいろな目的があります。
まとめ|転職は「年収」だけで決めない
理学療法士が転職すると、年収が上がるケースはあります。
一方で、
転職すれば必ず年収が上がるわけではありません。
大切なのは、
- 今の年収
- 基本給
- 賞与
- 手当
- 昇給
- 休日
- 残業
- 仕事内容
- 福利厚生
などをまとめて比較すること。
そして、
「なぜ転職したいのか?」
を自分自身で整理することです。
転職は、
「今の職場を辞めるかどうか」
だけの話ではありません。
「自分にはどんな働き方が合っているのか」
を考えるきっかけにもなります。
今の職場に不満があるなら、まず求人を見てみる。
それだけでも、新しい選択肢が見えてくるかもしれません。
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参考資料
厚生労働省「職業情報提供サイト job tag|理学療法士(PT)」
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※本記事は、理学療法士の転職や働き方について考えるための一般的な情報をまとめたものです。転職を検討する際は、求人票や雇用条件通知書などで具体的な条件を確認してください。

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